新型センチュリー 東京モーターショーにて

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今回のモーターショーでもっとも興奮した車種はセンチュリーかもしれない。一般的に最高級車といえばSクラスのサイズで日本車でいえばレクサスのLSになる。それとはべつに、台数はそれほど出ないがVIPが後席に乗る高級車も存在し、その代表がロールスロイスのファントムだろう。その日本版がセンチュリーで、20年ぶりぐらいにモデルチェンジし、6月に発売される。実車をみて、あまりのカッコよさに驚いた。

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センチュリーは日本車で唯一の12気筒エンジンを搭載していたが、新型は先代LSと同じエンジンのV8+ハイブリッドになる。従って日本車から12気筒エンジンは消滅した。感心するのはデザインに新しさを感じさせながらも、きちんと「和」をイメージさせるところ。アルファードと同じく、センチュリーも輸出すれば海外で評価されるのではないか。発売当初のミライの日産は3台で、おそらくセンチュリーも同程度の少量生産になるだろうが、同じコンセプトのファントムが4千万円を超えるのにこちらは1300万円ほどだろうから安い。センチュリーで十分「凄い」だろう。

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私は短い距離ながらセンチュリーを運転したことある。飛ばしてないのでV12エンジンをきちんと味わってはいないが、アクセルを踏めばどこまでも加速しそうな雰囲気は感じた。凄いクルマだとはいえ、20年で技術レベルは進む。新型は今ある技術をすべて注ぎ込んでつくってあるだろうから、性能や安全性は完璧だろう。

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センチュリーが新型になることで、日本車にはほぼすべてのラインナップがそろってるなと思った。驚くことにスーパーカーNSXがある。電気自動車も燃料電池車もあり、軽自動車もある。日本では売っていないが、フォードのFシリーズと同じ最大級のピックアップトラックトヨタと日産は北米で売っている。このことから、日本の自動車メーカーの規模がわかる。世界レベルで個性あるセンチュリーが国内仕様で私からするともったいないなと思うが、逆にいえばこれを独占できる日本人は幸せ者だともいえる、センチュリーに乗れるような偉い人ならば。

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センチュリーはほとんどの人にとって関係のないクルマで今年の販売台数は200台ぐらいか。なのにモーターショーの特設ブースに飾られる。それはトヨタにとって特別なクルマということもあるし、日本人にとっても乗ることはなくとも心の中で存在感のあるクルマだからだろう。早ければ夏にでも永田町か大手町あたりで見かけることができると思う。楽しみだ。

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