トライアンフ・ストリートトリプルに乗る 東京都大田区

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溝の口献血ルームからの帰りに環八を内回りに走っていると、蒲田にトライアンフ(TRIUMPH)のディーラーがあった。トライアンフに興味はあったが、今までご縁がなかった。トライアンフについて知りたいと思ったので、ディーラーに寄ってみる。

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 トライアンフ東京大田

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トライアンフにくわしくない私にとっては、カワサキのW800のようなクラシックなバイクを作るメーカーやと認識していたが、スポーツタイプのネイキッドもあるし、タイガーという名の本格的なアドベンチャーもある。店員さんとじっくり話をさせてもらったが、トライアンフは規模は大きくないとのことで、本国の連合王国でも強いわけではないとのこと。ロンドンに行ったことあるけど、バイク事情は覚えていない。たぶんバイク自体、そんなに走ってなかったと思う。日本の4メーカーは最強の布陣なので、そのお膝元で売るのは大変である。輸入車ではハーレー、BMWドゥカティが有名やが、バイク好きでない人はトライアンフやKTMを知らないだろう。したがってトライアンフは自社のバイクを1人でも多くの人に触れて感じてもらうことから始める、地道な営業をしていかねばならない。そういう事情もあり、「試乗しますか?」と言われた。バイクを買ったばかりなので遠慮して断ったが、時間が経ってもう一度言われた。迷惑ではないかと確認すると、「むしろぜひ乗ってもらいたい」とのことなので試乗させてもらうことにした。トライアンフに乗ってみたかったので、むちゃくちゃうれしい。

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 国旗カラーのパーツはオプション

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試乗車はストリートトリプルである。デザインの特徴は当然、「目」。私はトライアンフ独特の、このタイプの目が好きではなかったのやが、実車を見ると、悪くない。個人的には好みではないけれど、強烈に個性あるデザインであることは間違いない。エンジンは3気筒675㏄である。現在、日本車で3気筒のエンジンはヤマハの1種類しかないし、全メーカーをみても3気筒エンジンは珍しいと思う。乗ってみると想像した通り、2気筒と4気筒の中間といった感じ。2気筒ほど粗くはないが、4気筒の重厚さはもっていない。4気筒と比べると、いいも悪いも「軽い」印象を抱いた。

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 タコメーターがアナログなのは素晴らしい

 

走ってみると、ストリートトリプルのサイズ、重量、パワーを総合的に判断すれば、都内のような交通状況で走るには最もよいバイクだろうなと思った。これ以上大きいと、持て余してストレスを感じる場面が多々あるし、ヨンヒャクやとパワーが足りない。750㏄前後が一番よいのだろう。ただし高回転型のエンジンなので、下のトルクは薄い。都内で走るにはそこだけ難点がある。ツーリングでは高回転までガンガン回してむちゃくちゃ愉しめるだろう。

ストリートトリプルの走りの個性は何だろうか。ストリートトリプルの乗り味は日本車と変わらないと感じた。日本の4メーカーをみると、ラインナップはほぼ完備されている。金額も高価なものからそこそこ安いものまで揃っている。したがって大半の日本のユーザーにとっては、日本車で事足りるわけだ。そのうえで海外メーカーがバイクを日本人に買ってもらうには、BMWドゥカティが持っているような強い魅力がないと難しい。

ストリートトリプルで考えると、金額は90〜100万円ほどなので、それよりずっと安く、2気筒ではあるが700㏄のヤマハ・MT‐07が買えるし、MT-09やスズキ・GSR750とはほぼ同額だ。MT-09は忘れてしまったが、GSRのエンジンと比べ、どちらがより個性があるかといえば、GSRである。

ストリートトリプルに試乗しただけでは、トライアンフの個性についてはわからなかった。しかしながらそれはあるはずだ。あってほしいと思うし、ないと会社が潰れているだろう。ただ2回ぐらい、経営難で親会社が変わったりしたらしい。それについてくわしくないが、日本車が世界を席巻した80年代に、競争に敗れたのだろう。トライアンフ車に5台ぐらい乗ればトライアンフの『個性』を知ることができるので、その機会がいつか訪れたらうれしい。トライアンフ独特の味を知り、それを体感してみたいと強く思う。

店にタイガーもあったが、見た目が非常にゴツい。たぶんタイガーはむちゃくちゃ走りが愉しいバイクやと思う。帰途の環八の対向車線でトライアンフ車をみかけた。見た目ですぐにメーカーがわかるのは、トライアンフが一番かもしれない。