太宰府天満宮に参拝する

太宰府天満宮は祖父母の家から歩いて1時間の場所にある。私が幼い頃は毎年年末には福岡に帰省しており、初詣は太宰府天満宮だった。ということで馴染み深い神社であり、今回の参拝は約4年ぶりだ。西鉄紫駅から太宰府駅へ行く。駅に着くと、駅前に一蘭(ラーメン屋)があり驚いた。今や至る所に店舗があり、東京にもたくさんある。昔は好きでよく行ったが、店舗を増やしてからは行っていない。

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時刻は9時なので、参拝客はまばらである。まずは梅ヶ枝餅を食べねばならない。地元の特産品なので多くの店で売っており、手前より奥の店のほうが金額安いかなと思って見て歩いたが、すべての店が120円だった。味もみんな同じっぽい。店の並びが終わり左に歩くと大きな池があり、夏には亀がみられるが冬なので1匹もいない。亀がむちゃくちゃいる東京の亀戸天神で聞くと、冬は彼らは底にいるとのこと。亀がいないので池の風景が殺風景だ。

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 太鼓橋からの眺め、池の名は心字池

 

本殿で参拝し、奥の院へと足を運ぶ。奥の院の手前にある社は稲荷社なので、赤い鳥居がたくさんあり、これをひたすらくぐってゆく。うれしいのが、天開稲荷社の横に天然水が飲めるようになっていること。私は土地の水を飲むのが大好きだ。お腹いっぱいになるまで飲み、稲荷社の裏手にある奥の院に参る。写真撮影はすべきでないと思ったので、ここだけは撮らず。おもしろいのは、参拝者の多くは本殿までしか行かず、奥の院までは行かない。理由は太宰府天満宮には観光地として来ているのであって、神道や神社に関心がないからだ。まあそのぶん、奥の院までの道のりを静かに歩けるので私にとってはそのほうがいいが。

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先に冬は亀がみれなくて寂しいと書いた。境内には6000本の梅の木があるが、この時期は咲いてない。これも寂しいことのひとつで、梅の花が満開ならさぞ美しいことだろう。下は本殿前の梅の木で、飛梅といい、京を追われた道真を慕い一夜にして太宰府まで飛んできたという伝説がある。境内のすべての梅の木のなかで飛梅が真っ先に花を咲かせるとのこと。伝説は事実かもしれない。

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本殿に戻ると多くの参拝客がいる。驚くのは、そのうちの9割ほどが中国人、台湾人、韓国人である。彼らにとって日本でもっとも近いのは九州なので、観光客が多いのだ。日本人を探すのが難しいほど日本人がいない。今、太宰府天満宮はこんな状態になっているのか…と20年前を知っている者としては隔世の感がある。写真を撮ってくれる人を長い時間探していて、韓国人の家族の娘から撮ってくれと言われたので私も撮ってもらう。帰る頃には人でごった返しになっていた。ただし、外国人はお参りでなく観光地として来ているので、お守りとかは買わないのでは。したがって神社にあまりお金を落とさないのではないか。

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太宰府天満宮は初詣の参拝者数が全国で10位内に入る。したがって年始に行くと、本殿と大門には人で埋まっており、上の写真でいえば、全体に人がいる状態だ。本殿前に辿り着くのに1時間以上かかる。だから多くの人が途中で諦め、その場から本殿に向かって小銭を投げる。さて、少年の頃の私はどうしていたかというと、体が小さいので人々の足場をすいすいと移動し、落ちている100円玉を拾っていた。そこら中にコインが落ちているので短時間でも2000円ぐらいになったと思う。金を父に見せると、よかったじゃないかと褒められた。人によっては、神社のお金やから罰があたる、そんなことはするなと怒られるだろう。私は褒めてくれる父をもって幸せだった。怒るようなおもしろくもなんともない奴が父親だったら、今の私とはまったく違う人格の人間になっていた。

20年以上前の楽しい出来事を思い出しながら、久しぶりの太宰府天満宮を満喫した。立派な神社である。

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 楼門

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 目がかわいい狛犬は大理石で作られている

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 天開稲荷社

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 稲荷社の隣、奥の院への道

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