桜文鳥、ボタンインコと遊ぶ

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江戸川区のとあるペットショップには、鳥、うさぎ、ハムスター、蛇などがいる部屋がある。そこに入ると、いつもはない木が置いてあり、鳥を何羽か放し飼いにしていた。ストレス発散のために、たまにこうやって遊ばすのだろう。

さて、まずは文鳥である。白文鳥桜文鳥がいて、人懐っこかった桜文鳥の前に手を出すと、すぐに乗ってきた。ヒナのときから人に育てられているので、人が好きなのだろう。観察すると気が強いのでオスやと思う。

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私は小学生の頃に文鳥を2羽飼っていた。ヒナを買ったので、ご飯は豆を水で柔らかくして、スプーンで食べさせた。文鳥はヒナのときにオスとメスの区別の判断はプロでも無理で、たぶんこれがオスメスでしょうと買ったが、2羽ともオスだった。同じかごの中で飼うと、ケンカをする。勝つのはいつもスリムな方で、ふっくらした方がイジメられていた。したがって同居は無理なので、1羽は近所の人に譲り、しばらくは1匹で飼っていたが、ある日、母がかごを洗おうとしてドアを開けると逃げてしまった。気を付けてはいても、逃げてしまうことはある。それを避けるには羽を半分ほど切ればよく、そうすると飛べなくなる。よってたまに羽を切っていたのやが、また生えてくる。逃げたときは羽が再生したときだったのだろう。逃げるのはべつにいいのやけど、彼は野生で育ってない。餌を自分でとれないかもしれないし、口ばしと目以外は真っ白ですごく目立つので、敵に見つかりやすい。ずっとかごの中という守られた場所で生きてきたので、たとえば木にとまって寝ていると、蛇に襲われるリスクがある、なんてわからないだろう。かわいそうやが、おそらく彼は自由の身になってすぐに死んだと思う。万が一、生き残れても、生涯孤独だ。

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うれしいことに、文鳥との思い出はもうひとつある。これも小学生の頃、よく遊びに行った西澤の家も白文鳥を1羽飼っていて、かごのドアを開けっぱなしにしていた。文鳥は15分に一度ぐらいのペースで糞をするので、放し飼いにすればカーテンレールなどが汚れるのやが、彼の家の鳥は自由に部屋を飛び回っていた。ある日、部屋に西澤と彼のお母さんと私がいて、お母さんが「キャー」と悲鳴を上げた。文鳥がお母さんの服の中に入ったのである。今までそんなことはしたことないとのこと。なぜ服の中に潜入したかというと、驚くことに『卵を産んだ』。私が文鳥ならかごの中の巣で産むが、ネットでかんたんに調べると、服の中に入っての産卵を書いた記事はなかった。そういったユニークな場面を見れたことを、西澤には感謝している。

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文鳥以外にもカラフルな鳥がいて、名前は知らない。後で調べるとボタンインコだった。その場ではインコやとわからなかったので、手乗りの鳥かどうか不明だ。まずは声をかけてみる。

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手を前に置くと、うれしいことに乗ってくれた。文鳥は飼っていたので新鮮さはないが、インコにはそれがある。顔の前に連れてきてもなんら驚かず、むしろ片足で立つなどして非常にリラックスしている。長時間遊んでいると、これを好ましく思わない者がいた。さきほどの文鳥である。よほど頭にきたのだろう、インコに鳴きながら襲いかかった。インコも鳴いて対抗したが、その動作をみて、こちらはメスやと思った。文鳥と違い、好戦的でないのだ。襲撃後に文鳥は木に戻ったが、また攻撃してきた。インコとしちゃ納得できんだろう。これから学べることは、鳥もやきもちを焼く、ということ。

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動物好きの私としては、彼らと遊んだ時間はたいへん楽しかったが、部屋の至る所に「かごに指を入れないでください」と書いてある。鳥は商品なので触らせたくないのと、それによって、特に手乗りでない、人に懐かない鳥がストレスを受ける場合がある。私がルールを破って鳥たちと遊んでいるのを不快に感じた客の女が店員にチクッたので、店員がやってきて注意された。怒るのは正しいけど、しかしながらこの2羽にとっても楽しい時間だったはずと確信している。下の写真を見てほしい、インコが笑っているだろう。犬も鳥も、笑うときがある。店員に怒られたけれど、どうってことない、この笑顔で救われる♡

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